呑んべんだらり

三度の飯と酒が好き

帰省して谷町六丁目で飲んだ夜

この土日に地元関西へ弾丸帰省した。
一昨日の晩は、友人と谷町六丁目という梅田から電車で10分ちょいのところで飲んだのだが、どのお店もとっても美味しくて、これまで大体年に2回くらいのペースだった帰省を毎週したくなっちゃう気持ちにさせられた夜だった。

1軒目に伺ったのはこちらのおでん屋さん

https://tabelog.com/osaka/A2701/A270204/27102353/

友人がずっと気になっていたものの、いつも満席で入れなかったらしいのだが、昨晩はGWかつ雨だったのもあってか、ギリギリセーフで滑り込み入店。
お店はカウンターのみで、10人も入ればギュウギュウになってしまう狭さ。カウンターの中では美味しそうなおでん達がぐつぐつと煮えていて、もう春から夏に変わろうかという季節なのに、寒い冬の夜に肩を寄せ合いながら暖を取っているような幸せな気持ちになった。
余談だが、私はおでんは家で食べるものというイメージだったけれど、友人にとっては外で食べるものらしい。同じ食べ物にこうまで違うイメージを抱いているのが面白い。

メニューは卓上に置かれた定番もの以外に、その日のおすすめメニューがカウンター内の黒板に書かれている。それが変わり種ばかりだったので友人とうんうん唸りつつ、まずは定番の大根、そして私リクエストのしうまい。

大根は見た目の通りに味がしみしみで、繊維を全く感じさせないとろりとした煮込まれ具合。
それでいて大根らしい瑞々しさも失っておらず、噛むと出汁の効いたつゆと大根の甘さが心地よい。

しうまいは非常に肉肉しくて、かなりしっかり目に味付けされている。
単体で食べても絶対美味しいはずだけど、あえておでんにする事でガツンと来る肉の旨味がつゆに煮込まれてまろやかになっている。
私の中でしゅうまい不動のNo.1は551だったのだが、このしうまいは551に勝るとも劣らない。

続いて春キャベツ。
くたくたに煮込まれたキャベツが柔らかくて優しい味。キャベツの甘さを黒コショウの辛さが引き立ててくれている。
野菜はサラダより断然火を入れた方が好きだ。

メニューで見た時に目を疑った、たらこ。
どんな感じで出て来るのだろうと妄想していたが、何の小細工もいらん!とばかりにそのままドーン!と出てきた。
崩れないようにそっと箸でつまんで頂くと、たらこなんだけどふんわり出汁の香りが鼻に抜けていく。
そのままだと塩味が強いたらこが、ほんのり甘いつゆに浸ってちょっと丸くなった。

これ、写真だと何が何だか分からんけど、新玉ねぎの上にいかなごくぎ煮が乗っている。
いかなごくぎ煮は兵庫の特産品で、春になると各家庭のお母さん達がこぞってくぎ煮を作り出す。
おそらく兵庫以外でも関西では広く食べられていると思う。
実家にいた頃は大好物だったが、東京に来てから全く売っていないので不思議に思い、調べると全国区の食べ物じゃなかったので驚いた。
春キャベツもそうだけど、新玉ねぎって苦味が全然無くて甘い。
煮込んだたまねぎって、くたくたに見えて案外噛むとしゃきっと独特の歯ごたえがあって好きだ。
そのままでも十分美味しいが、いかなごくぎ煮が玉ねぎにがっつり塩気と甘みを足してくれて、いかなご自体の旨味もあって2度3度と楽しめる。

これも写真だと何がなんだかだけど、お豆腐の上に昆布が乗ったもの。
お豆腐はほんのり焼かれてあって、表面が結構しっかり固くて香ばしい。
で、昆布自体が旨味の権化のようなものなのに、それがたっぷりおでんのつゆなんて吸ってしまったらもう……口の中が幸せすぎた。

こちらはえのきバター。写真だと地球外生物みたいになってしまった。
地味な見た目に反して、凶悪なまでにバターの良い香りがぷんぷん。
醤油や出汁とバターって本当に相性が良い。こんなんフライパンいっぱいに食べたい。

これは最初に飲んだすだち酎なんだけど、何だかやたらに美味しくてびっくりして写真に撮ってまじまじと眺めてしまった。
他のすだち酎と何が違うんだろう?これを書いている今もまた飲みたい。

〆にはいからそば(天かすが乗ったそば)を注文したが、これは撮影を失念。
色んなタネの美味しいとこをたっぷりふくんだつゆで頂くおそば、美味しくないわけがない。
おでんを作った時はよくうどんで〆ていたけれど、次に作った時はそばにしよう。

土曜の夜はまだまだ終わらない。
この時点でまだ19時前くらいだったかな?次は気軽にサクッと飲める立ち飲み屋さんへ。

https://tabelog.com/osaka/A2701/A270204/27121747/

お店に伺うと、友人と顔見知りらしい常連さんがちらほら挨拶してくれた。
こういう場所でコミュニティを築いている友人を心の中で尊敬。

お腹はそこそこ満ちていたので、ちょいアテ3種盛りを注文。
鶏チリ、エスニック風〆鯖、豆苗とササミのキムマヨ和え。
鶏チリはお肉がジューシーで柔らかくて、チリだけど全然辛くない。酢豚っぽい甘酸っぱいタレがよく絡んで美味しい。
キムマヨ和えはまろやかだがさっぱりと食べられる味で、ササミが全然パサパサしておらずしっとりしていてパクパク食べられた。
〆鯖は申し訳ないがパクチーは避けていただく。茗荷がふんだんに入っていて、鯖の脂を茗荷と酢がさっぱり流してくれて美味しい。

こちらのお店は左奥に移っている升にお金を入れておき、注文する度に店員さんがそこから品代を取ってお釣り分を入れてくれる。
なので「今日は3000円分だけさくっと飲むぞ!」と決めて飲む時なんかに最適。こういう仕組み、すごくいいなあ。

あと、こちらで飲んだベトナムの米蒸留酒ネプモイ」がすごく美味しかった!
ポン菓子っぽい香ばしくてほんのり甘い香りがするお酒で、飲んでみてもお米の甘さが感じられて、蒸留酒だけど焼酎やウイスキーみたいな強烈な酒感は無いので、そんなに強くない人でもぐびっと飲めると思う。

そしてここからは全く写真が無いのだけど、3軒目はこの立ち飲み屋さんのすぐそばにある、パンチェリーナというワインバーさんへ。
ビルの2Fがワインバー、3Fが普通のバーなのかな?情報があまり出てこないが、立ち飲み屋さんのお客さんはこちらのバーにも通っている方が多いらしく、実際立ち飲み屋さんで対面にいらした方々が我々の後に入ってきてた。

スタッフのお姉さんが好みなどを聞いてくれて、試飲させていただきながら3杯ほど赤ワインを飲む。
2杯目に飲んだ、コーという品種のワインがすごく好きだった。
調べたら多分これ(年は多分違う)

https://fikas.shop/?pid=157706290

かなりスパイシーな香りがして、好みがはっきり分かれる味だと思う。

この時点で10時ちょっと過ぎだったが、まだ電車はあるしもうちょっとだけ飲むか~と4軒目へ。
少し歩いて玉造駅の立ち飲み屋さんへ。

https://tabelog.com/osaka/A2701/A270204/27058286/

土曜とはいえ夜の10時過ぎに、常連さんでカウンターはぎっしり。
そしてその内半分くらいが友人と顔見知りみたいで2軒目みたいに「お~!」なんてやり取りしていて、またしても尊敬。私もそういうお店作りたい……!
お腹は空いてなかったのでつまみは注文しなかったが、大将さんがベビーチーズをくれた笑
料理も美味しいらしいので次は是非頼みたい。
ここのハイボールがめちゃくちゃ濃くて、水とウイスキー半々ぐらいですか?って感じだった。
こちらのお店が11時閉店だったのだが、どういうわけが常連さん2人と我々の4人でタクシーで町中華へ。
正直、町中華での記憶はほぼない。飲み物何を頼んだかも覚えてない。空心菜をちょっとつまんだのは覚えている。
もちろん終電は無くしてしまい、結局タクシーでホテルへ戻った……のだが、私が酔っ払っていたせいなのか、運転手さんが私の泊っているホテルの場所をちゃんと把握してくれず、結局途中で降りて歩いて帰った。
道中、何故か東京の友達に電話をしてすぐ切っており(覚えていない)、ホテルに着いてからその友達と改めて心配かけてごめんと電話をしていたら何だかんだで深夜3時になっていた。
お風呂も入らずに就寝。しかし体内時計というのはすごいもので、アラームもかけてなかったのにちゃんと7時半に目が覚め、大浴場でゆっくり朝風呂を堪能した。

飲むの大好き人間の私だが、流石に一晩でこんなにハシゴしたのは初めてだ。
4軒目のハイボールが敗因で酒に呑まれてしまったけれど、谷六という街が大好きになった夜だった。

ここからはおまけで、関西で他に食べたものなど。

高架下にあるお店で頂いたランチ。

https://tabelog.com/osaka/A2701/A270101/27044961/

友人が予約してくれていたのだが、お店に着くと外に人が並んでいて驚いた。
お店はとってもこじんまりしていて、席数はかなり少なそう。
頼んだのは肉巻きという、出汁巻きの中に牛肉のしぐれ煮が入ったもの。
それに私はオプションで唐揚げをつけ、友人はとろろを付けていた。こういうところでデブと細い子の差が出る。

肉巻きは柔らかくてプルップルの玉子の中に濃すぎない味付けのしぐれ煮がたっぷり入っていて、見た目はあっさりしているが見た目以上に満足感のある主役級のおかず。
他にも小鉢が色々付いているのも嬉しい。れんこんのきんぴらが特に美味しかった。
そして唐揚げ。唐揚げって結構衣だったりお肉を漬け込むかそうでないかとかで派閥があったりするのだけど、これは好みドンピシャ。
しかも、にんにくの効いたしょうゆの甘辛いタレが絡めてある。
これはオプションではなく十分これを主役にすえて定食を出せるレベル。しかもここのお店、ご飯がおかわり自由なのである。誰だそんな悪魔的発想をしたのは。もちろんお代わりしたよね。

こちらのお店で面白いのが、削りたてのかつおぶしもおかわり自由な事。
正直かつおぶしがおかわり自由でもなぁ~なんて思っていたのだが、これをご飯にかけて醤油をちょっと垂らすとめっちゃ美味しい。
普段おにぎりの具ってなかなかおかかは選ばないんだけど、これからはおかかが選択肢に上がってしまいそう。

これは京都河原町で飲んだクリームソーダ

https://tabelog.com/kyoto/A2601/A260201/26013984/

私は季節限定のあまおうとパイナップル。友人はブルーキュラソーとカシス。

こんな感じで、色んな味が楽しめる。
クリームソーダの見た目ってどうしてこうもときめくのか。
上に乗っているバニラアイスがやたら美味しくてアイス追加しようかと思ったけど、ここに来る前に一人でサイゼリヤに入りアロスティチーニとエスカルゴとハンバーグを食べていたので断念。

今回の帰省も、駆け足ながらに友達と会って美味しい物をたくさん食べて飲んで笑って最高だった~
ご馳走様でした!