呑んべんだらり

三度の飯と酒が好き

仙台で1日中食べ物を食べ続ける旅行に行ってきた

JR東日本から平日限定で販売されている「きゅんパス」という商品をご存じだろうか。

2/14~3/14の間の平日、JR東日本管轄のフリーエリア内であれば電車乗り放題になるというもの。販売価格は10,000円で、この切符の対象には新幹線も含まれており、乗り放題とはいかないものの、2回までなら乗車出来て席の指定も可能。

つまり……日帰りであれば、東北に往復で行っても交通費が1万円ぽっきりで済んでしまう。なんという太っ腹。

本当は秋田に行って佐々木希が通っていたという居酒屋さんで飲んだくれたかったのだが、流石に秋田に日帰りは時間が厳しいと分かったので、比較的東京に近い仙台に行くことに。

ちなみに仙台に通常料金で向かおうとすれば、新幹線で片道11,000円強。

本来なら仙台までの片道切符にも満たない金額で往復新幹線に乗れてしまう、バグとしか言いようがない価格設定。ありがとうJR東日本

 

ちなみに仙台には何度か訪れた事がある。

修学旅行で東北に行った際にも寄ったし、学生の頃に夜行バスで友達と行ったり、学生時代のバイト仲間が社会人になってから仙台に嫁いだので、他の仲間と遊びに行ったり。最後に行ったのは2018年なのでもう6年も経つのか。

ちなみに今回一緒に行った友人は仙台初体験。

 

当日、東京駅に8時半前に到着。ニューデイズで朝ごはんのおにぎりを買って新幹線のホームへ。

確か50分発だったと思うのだが、49分頃まで扉が開かず困惑していたら不意にオープンセサミした。何かトラブルがあって発車が遅れるのかなあなんて思っていたら、ちゃんと予定通り50分に発車したので、乗車時間の猶予が無さ過ぎて動揺。

新幹線が乗車直前まで乗れないのは知ってるけど、5分前くらいには乗れてたような……

気を取り直してニューデイズの和風ツナマヨと鮭わかめご飯のおにぎりを食べる、美味しい。

友人は駅弁屋でカニの容器に入った蟹飯を食べていた。カニのはさみの中身がすっからかんでご立腹するのをなだめたりうたた寝している内に仙台到着。

 

まずはひょうたん揚げというかまぼこをアメリカンドッグのように揚げたおやつのお店へ。

ひょうたん揚げは必食!安くておいしい「仙台・食べ歩きグルメ」5選 - LIVE JAPAN (日本の旅行・観光・体験ガイド)

 

駅前のクリスロード商店街に入っている、阿部蒲鉾さんで売っている。

店内では笹かまを手焼きで食べられるスペースもあって、お店の内装もとても綺麗だった。私は昼にラーメンを食べる予定だったのでひょうたん揚げはやめておいたが、友達は美味しそうに食べていた。

 

おやつで小腹を満たしたところで、昼食予定のラーメン屋さんへ。

サンドイッチマンおすすめのお店らしい。

駅からは15分くらいなので、のんびり歩いて向かう。

並ぶのを覚悟していたが、平日のオープン直後だからかそこまで待たず、すぐに店内に入れた。

ランチセットが3種類あって、

A...鶏めし B...鶏皮と白ご飯 C...あさりご飯

鶏皮大好き人間なのて大いに迷ったが、一応なんちゃって脂質制限中なので我慢しAセットを注文。

鶏だけで作っているという、黄金色のスープ。

目の前の厨房で一生懸命手もみしている自家製のちぢれ麺。

具は鶏チャーシューとメンマ、散らされた葱のみというシンプルな盛り付け。

めちゃめちゃ美味しい……麺類の具は少なければ少ない程好みなので、この内容はドンピシャで好きだった。

自家製の手もみ面はかなりもちもちで太目、しっかり食べ応えがあるタイプ。

スープがかなり澄んでいて優しい味なので、麺はもう少し細い方が好みだったかも。

鶏チャーシューはけっこう歯応えがあって噛む程鶏の旨味が味わえる。肉が固い、とは思わない絶妙な食感。メンマもすごく美味しかった。

そしてスープ。鶏のラーメンなら断然とろみの強い鶏白湯派だったのだが、こういう透き通ったスープも良いじゃん、と手の平を返さざるをえない。

鶏の美味しいところをぎゅっと絞って作りました!と脳に直接訴えかけてくる。

醤油より先に鶏がくる、鶏が主役のスープ。参りました。

 

そして鶏めし。これが思わぬダークホース。

鶏スープで炊かれたご飯に鶏肉、ごぼう手羽、きのこなどが入っているとの事なのだが、冗談抜きで今までの人生で一番美味しい炊き込みご飯だった。

そもそも私は炊き込みご飯があまり好きではない。何を言っているんだと思われそうだが、ご飯に色々な具が入っているのが苦手なのだ。

なので栗ご飯とか豆ご飯とか、少ない種類の具が入っているものは好きだ。

お店のメニューには鶏めしの具もきちんと記載があったので注文するか迷ったが、私の本能がこれは旨いと直感していたので注文した。自分の嗅覚を信じてよかった。

ラーメンでは優しいと感じたスープが、ご飯と結びつくと途端に強気に攻めてくる。

かと言って塩気が強いわけでもなく、旨味を感じるまでの時間差が短くなった感じ。

具の面々もそれぞれいい仕事をしてくれていて、もうどんぶりで食べさせて下さい!と言いたくなるくらい美味しかった。

 

先にラーメンを食べ終えた私は、他のお客さん達の邪魔にならないよう退店して近所のベローチェで友人を待つことに。

割とすぐに友人が来てくれて作戦会議。それぞれYoutubeなどで行きたい店を調べてあったので、どこに行くか腹具合を考えながら考える。

まずは名物のずんだ行っとかなきゃ!という事で老舗の和菓子屋さんへ。

おそらく8割以上の人間が頼んでいるであろう、三色餅を注文。

どの順番で食べようか迷ったが、ここはやはりづんだを一番手に。

ちなみにこちらのお店では「ずんだ」ではなく「づんだ」と表記されていた。

柔らかなお餅に、しっかり豆の風味が感じられるづんだ餡がたっぷりかかっている。

甘さは控えめで枝豆の味とほんのり塩気が感じられ、づんだってこんなに美味しいものだったのか……!とびっくりさせられた。

 

お次にごま餅。これも美味しかった……何ならづんだより好みだったかも。

ごまの濃厚な香りとづんだに比べてしっかりとした甘さが感じられて、甘いものを食べた満足感がとてもある。

最後に胡桃を食べたのだが、これはちょっと想像と違ったかな。なんかマスカットみたいな爽やかな香りがして、これはこれで美味しいけど胡桃ってこんな感じだっけ?

と脳がバグった。友人も同じ感想だったが、隣のテーブルでは胡桃が大絶賛されていたので美味しい事には間違いない。

 

人気店なので並ぶかと思ったけれど、平日の昼過ぎだったせいかすんなり店内へ入れて幸運だった。あまりに美味しかったので持ち帰ろうかと思ったが、お餅が固くなってしまうので3時間くらいしかもたないらしい。和菓子あるあるを前に、後ろ髪を引かれながら退店。

 

実はこちらのお店に伺う前に、三越を通りがかったので時間潰しがてら寄り道していたのだけれど、その中にとても素敵な喫茶店があった。

フルーツを売りにしているらしく、パフェやアフタヌーンティなど魅力的すぎるメニューの数々に、ずんだよりこっちにする?という意見が出る程。

結局やはり名物は抑えておこうと先にずんだを食べに行って、お腹に余裕があればこちらにも伺うという事で決着。

村上屋さんを出てお互いの腹具合を確認し、いざ喫茶店へ舞い戻る事に。

 

どうやらこのイタガキさん、仙台のご当地青果店らしく、果物売り場でよくお名前を見かけた。青果店さん直営のフルーツサロンなんて絶対美味しいやつやん……

 

パフェにするかフルーツサンドにするかフレンチトーストにするかと迷いに迷った挙句、とち狂ってアフタヌーンティーセットを注文。友人はイチゴパフェ。

だってさ、都内で3段のちゃんとしたアフタヌーンティーセットをいただこうとしたら、5,000円~6,000円はするやん。ホテルだと8,000円とか9,000円はざらじゃん。

それがこちらでは3,000円弱なんだよ。価格破壊。頼むしかない。これは抗えない。

 

満を持して登場したティーセット。美しい……これだよこれ!!!

友人に「本当にこれ食べるの?」と若干心配されながらまずは3段目のサンドイッチを。

 

伝統的なキュウリのサンドイッチにサーモンのサンドイッチ、ポテトグラタン、キャロットラペ。

どれもすごく美味しかった。フルーツの専門店なのにお料理も美味しいなんて困ってしまう。

 

続いて2段目。本来ならばスコーンのお皿だが、フルーツサロンらしくフルーツサンドと果物の盛り合わせ。

本領発揮とばかりに美しく盛り付けられた果物たち。普段は果物なんてバナナくらいしか食べられないから、美味しい果物を沢山食べられるのは嬉しい。

マンゴーが特に素晴らしく美味しかった。これ本当に果物?自然界に存在するの?

 

フルーツサンドも美味しかった。ケーキと違ってパンに塩気があるからかな、生クリームがたっぷりでもけっこうさっぱりと食べられる気がする。

写真だと奥まっていて見えにくいが、果物のゼリーもあってこちらも美味しかった~

ゼリー自体は多分シャンパンと砂糖くらいのシンプルな味で、それが果物の美味しさを引き立てていた。

 

最後の砦、1段目。

小さなケーキが8個乗っている。カップに入っているのはヨーグルトと果物。

どれもほんの一口で食べられるサイズなので、食べ終わってしまう悲しみを感じつつもペロリと感触。

ダークチェリーが入っているタルトとイチゴのショートが特に好きだった。

プチシューも美味しかったな。

 

これで紅茶がポットで付いて2,970円は素晴らしい。

綺麗に完食したら友人にこれも撮っておけと言われたので。

パフェもワンチャンあるかと一瞬思ったけど、夕食が食べられなくなりそうなのでやめておいた。

店内ではご婦人方がゆっくり談笑していて、おそらく半分以上はこのアフタヌーンティーを頼んでいたと思う。

イチゴパフェもふんだんにイチゴが入っていて1,500円くらいだったので、近所にあったら絶対通ってしまう危ないお店。

 

流石に満腹になり、駅前の商店街をウロウロしたりパルコに入ったりしながら時間潰しと小腹空かせ。パルコにまさかのガンダムベースが入っていて、かつ好きなキャラクターのポップアップストアもあって大興奮。

 

SEEDのガンプラが結構あったけどバクゥが無くて残念…

やっぱりガンプラ沢山並んでるの見るとめちゃめちゃテンション上がる~

 

友達に教えてもらってから好きになったキャラクター。

可愛い絵柄でシュールな作風に弱い。ちいかわしかり。

 

そんなこんなで17時になったので、お目当ての居酒屋さんに向かうも、予約でいっぱいらしく断念。やはり予約を取っておくべきだったか……

ちなみに行きたかったお店はこちら。

なら仙台駅の牛たん通りで牛たんでも食べて帰るかと駅に戻る。

牛たん通りはどこも並んでいるので、どうせ並ぶなら行ってみたい有名店にしようと、たんや善次郎さんに並んでみる。

 

駅前通り店では70組待ちだったが、駅中のこちらは70組よりは少ないように見えたので。

しかし10分程並んでみて、もう弁当を持ち帰って新幹線で食べればよくない?となり、お店の方にお弁当を注文。1時間弱かかるようなので、それまで駅の土産屋さんをぷらぷらと見回ってみる。

牛たんジャーキーが日持ちもするし美味しそうだしいいなぁと思い、お土産屋さんのものより善次郎さんのものが一番美味しそうだったので、結局お弁当の受け取りの際にジャーキーも一緒に購入。

 

新幹線の時間まで駅中の綺麗な居酒屋さんで1杯だけゆっくり飲んで時間潰し。

出汁が売りのお店らしく、出汁に入った湯豆腐にテーブル設置のかつおぶしを自由にかけて食べるのが美味しかった。

 

そうこうしていたら時間になり、20時半の新幹線に乗って東京へ戻る。

行き程ではないけど、やはり乗車時間が短かった。

席に着いてすぐにお弁当を開封

 

わぁ~……!

厚切りの牛タンが6枚!脇にはいぶりがっこ、牛タンのしぐれ煮、青唐辛子の味噌和え。

牛タンのこの独特のコリコリした食感って本当に癖になる。脂が少ないのも嬉しい。

牛の舌をこんなに美味しく作ってしまった罪深い神様、さぞや牛たちには恨まれている事だろう。

付け合わせの面々も美味しかった、唐辛子は結構辛くてヒーヒー言っていたが。

 

前日はバーの仕事が残業でタクシー帰り、そこからお風呂と洗濯をしていたら寝たのが4時前くらいになってしまったので、行きも帰りも新幹線では爆睡だった。

一日中美味しいものを食べ尽くした仙台旅行、めちゃ楽しかったな~!!!

観光したい人からしたらふざけた行程だったけど、同じ価値観を持つ友人と一緒に行けて良かった。そもそも仙台って観光するとこ無いし

こういうお得な切符、これからも是非発売してください頼みますJR東日本さん!

 

 

ちなみに仙台旅行に行った日、会社では桜餅が配られていたらしく、何気に楽しみにしていたのでちょっぴり切ない気持ちになったという後日談あり。

来年行くなら雛祭りの時期は外して行こう。