呑んべんだらり

三度の飯と酒が好き

Peter(ザ・ペニンシュラホテル東京)@日比谷

私が働いている職場では、取引先へのお中元・お歳暮などに伊勢丹を使っている。
その絡みで、毎年ホテルで使用できるチケットが手に入るらしく、そのチケットを使用しての食事会にお誘いいただき、職場の方々とペニンシュラホテルのダイニングである、Peterに伺ってきた。

メンバーは5人。本当は6人だったが1人は体調不良でキャンセルとなった。
自分以外の4人の内、日頃から話すのは1人だけだった上、普段職場ではあまり雑談自体されない方々だったので、どんな食事会になるんだろうと正直不安に思っていた。
しかしペニンシュラのディナーを頂く機会なんでそうないので、不安より美食への欲求が勝って参加。

ペニンシュラは以前、友人とアフタヌーンティーで訪れた事がある。

この時は思ったほどレベルは高くないのかな……なんて生意気にも思ったりしたのだが、Peterさんでいただいたディナーはとっても大満足の内容だった。

受付からダイニングに続く道がとても美しい。

本日のメニュー。
コースでお料理をいただく際、このように座席にメニューが置いてあると、これからどんな料理が来るのだろうとワクワクするのですごく好き。
想像通りのものが来たり、思っていたのと違うものが来たり、どちらに転んでも面白い。

前菜。左がカルパッチョで右がカプレーゼ。
昔はプチトマトがあまり好きではなかった(トマトはずっと大好き)だが、麹町のムツミさんでとびきり美味しいプチトマトをいただいて以来、カプレーゼのトマトがプチだと期待が高まってしまう。
こちらのトマトもとっても美味しくて、ブッラータはまったく癖が無くチーズの美味しさだけをぎゅっと閉じ込めた味がした。
おそらくほんの少しオリーブオイルや塩や何かがかかっているだけだろうに、何故こんなに美味しくて完成された味になるのだろう。毎回不思議に思ってしまう。


前菜と一緒に置かれたこちら、なんと海苔。
これでカルパッチョを巻いて食べるらしい。メニューに記載のコンディメントが何か分からず調べたところ、調味料の事らしい。
和風の味付けがされたカルパッチョなので、海苔に合うという事か。
こういう食べる前にちょっとした作業が必要な料理、大人の知育菓子って感じで楽しい。
海苔にカルパッチョを載せて食べてみると、確かに和風の味付け。お寿司屋さんのつまみで出されてもおかしくない感じ。
カルパッチョだけで食べても美味しいが、海苔と一緒に食べると磯の香りと鯛の旨味が合わさってなお美味しい。

ほうじ茶を練り込んでいるというブレッドと、ホイップバター、味噌のディップ。
ここでも和風を盛り込んでくるとは驚き。特に味噌のディップでパンを食べるなんて、とても新鮮。
ブレッドは私の好きな固めのドイツパンみたいな食感で、ほうじ茶の香ばしさが程よく感じられる。
質実剛健、という言葉がぴったりなブレッドだが、ホイップバターを載せると途端にとっつきやすくて柔和な雰囲気に早変わりする。
味噌のディップは想像よりあっさりしていて、何か知っている味がしたのだけど何かが思い出せない……
私はバターだけでいただく方が好きだったけど、初めて食べる味でどちらも美味しかった。

マッシュルームのスープ。
ものすごく濃厚で、この一杯の為にいくつのマッシュルームが使われているのだろうと思うと頭が下がる。
お料理を出される前に、スタッフの方からアレルギーや苦手な食材の有無を聞かれ、紫蘇をよけていただいた。
他の方のスープには紫蘇の花穂が散らされていたのだが、花穂なら私もそんなに気にせず食べられたかも。
つい甘えてしまったけれど、出来るだけ料理は本来の作り手の意図のままに食べたい。

メインは牛サーロイン。サーロインではあるけれど、霜降り満載!という感じではなくてどちらかというと赤身の美味しさが感じられる好みのグリルだった。
焼き加減はレアでお願いしていたので、切り分けた時に赤いお肉の断面が顔を覗かせて、口の中でジューシーな脂と肉の甘みが弾けていく。もうちょっと食べたいな、と思うくらいのちょうど良い量。
付け合わせは玉ねぎかと思いきや、カブ。上のソースもバジルではなくカブの葉を使ったものらしい。
柔らかくて瑞々しいカブが、こってりしたお肉と相性が良い。やはりここにも和の風を感じる。

最後を飾るのは、マンゴープリン。
ペニンシュラのマンゴープリンは有名なのでとても楽しみだったのだが、期待以上に美味しかった……
人生で一番美味しいマンゴープリンだったかも。
「滑らか」と辞書で引いたらこれが出てくるんじゃないかと思うくらい、口当たりが良くて固体なのが不思議なくらい口の中ですっと溶けてしまう。
添えられているマンゴーやキウイ、パイナップルなどのフルーツも流石ホテルで用意されているものだけあって、しっかり熟していて美味しい。
南国系の果物やそのデザートは独特のえぐみがあるので普段あまり食べないけれど、このマンゴープリンなら毎日でも食べたい。ホテルのブティックでもカップ入りのものを販売しているので、お持たせにしたら喜ばれそうだ。

最初から最後まで、本当に美味しい料理を満喫させていただいた。
スタッフの方のサービスも気持ちよく、ホテルで贅沢な食事を取る醍醐味を存分に感じられた。
私の甲斐性では普段使い出来るお店ではないけれど、何かの記念や良いことがあった時のご褒美にはぴったりのお店。

食事会自体も、社歴の長い方たちから昔と今の違いなんかを聞いたり、資格試験の勉強をしながら働いている方(食事会には不参加)をこういう形でサポートしたいと話し合ったり、とても有意義で楽しくて笑いっぱなしの時間だった。
やっぱり色んな世界に飛び込んでみるって大事だな。

ご馳走様でした!

鉄板和食とワイン 萬鉄@汐留

今日は珍しくランチに行ったお店の記事でも。

”東京カフェちゃんねる”さんというYoutuberさんが好きで、更新されると必ず動画を見ている。
東京にお住まいのOLさん2人組が主にカフェを紹介してくれるのだけれど、撮り方がとても上手だしお二人の声が可愛くて癒される。
行ってみたいな~と思うお店はちょくちょくあれど、実際に訪れたお店は今まで無かったのだが、これは!!!と思うお店を見つけてしまったのだ。

この動画で紹介されている、チーズをぶっかけるスタイルのハンバーグ。
チーズも大好きだしハンバーグも大好きな私の為の料理じゃん……

という事で、先日念願の来訪を果たしてきた。

https://tabelog.com/tokyo/A1301/A130103/13216976/

本当は動画の様に窓際の2名用の席で景色も楽しみたかったのだが、予約した時点で満席。
新橋にはまあまあ訪れる機会があるが、汐留側に行った事は皆無である。
カレッタ汐留ももちろん行った事が無かったのだが、劇団四季の劇場が入っていて驚いた。劇団四季、昔キャッツや美女と野獣ジーザスクライスト=スーパースターを見に行った思い出。
また見に行きたいな。

46階にあるレストランに向かう専用のエレベーターがあると案内があったのだが、そのエレベーターを探すのに建物をウロウロして、なんとか46階へ。
店の造りは高級感があり、ちょっと良いランチを楽しみに訪れるにはうってつけ。

鉄板前のカウンターに通され、まずはサラダが運ばれてきた。
自家製の玉ねぎドレッシングがとても美味しい!
写真だと分かりづらいが、結構ちゃんとした量のあるサラダで満足感がある。

次にご飯としじみ汁、香の物のセット。
しじみ汁はお味噌汁かと思いきや、お吸い物だった。
しじみの出汁がしっかり出ていて、この日は風が強く肌寒い日だった事もあって、体に染み渡る落ち着く味だった。

そしてお待ちかねのハンバーグ!!!
見よこの迫力。私は欲張りなので半熟とろとろのオムレツが乗っているやつにしたけど、卵が乗っていない版もある。
しかし山があったら登るように、卵があるなら載せます私は。そして山には登らない。
ちなみに同行者はクワトロフォルマッジ版を注文しており、はちみつが付いてきていた。

ハンバーグが乗っている鉄板から溢れんばかりのチーズを気遣いながらハンバーグを切り分けてみる。こちらのお店では全てお箸で料理を頂くのだが、ハンバーグの肉がぎっしり詰まりすぎて箸で分けるのに苦労した。
世の中にはふわっふわで箸でも簡単に分けられるハンバーグもあるが、チーズの個性が強いので肉のパワーで押し返そうとしているのかもしれない。どちらも好きだ。
想像通り、挽肉ではなく肉を食べていると錯覚しそうなくらい、力強い食感。
チーズソースは思ったほどこってりしておらず、まろやかでトリュフの香りがしっかり鼻に届く。
見た目で上げに上げきったハードルを見事に上回る美味しさ。
そしてこのお店のすごいところは、こんなに美味しいハンバーグがあるのに、更に伏兵が潜んでいるところ。

それがこの牛すじカレー。
辛口が苦手な私でも美味しくいただける辛さで、牛の美味しい成分がぎゅっと詰まっているような味。
ハンバーグなら山本のハンバーグというお店も大好きなんだけど、ここも食べ放題で置いてあるカレーがめっちゃ美味しくて、ハンバーグが来るまでに危うくお腹いっぱいになりそうな罠がしかけてある。
蕎麦屋かつ丼が美味しいのと同様に、ハンバーグ屋のカレーも美味しいの法則を主張していきたい。

駅からも程近く、お店の雰囲気も良く、勿論料理も美味しい。
これで景色まで楽しめれば最高だが、窓際の席が取れなくてもエレベーターホールで臨む景色で十分楽しめるので、休日の贅沢な昼食にはぴったり。また是非訪れたい。
ご馳走様でした!

与作@八王子

先日、学生時代にアルバイトをしていたお店に当時のバイト仲間と行ってきた。 学生時代は八王子の駅から徒歩圏内に住んでおり、駅ビルに入っているカフェとこちらの居酒屋でバイトをしていたのだ。

https://tabelog.com/tokyo/A1329/A132904/13026730/

たまたま買い物途中にアルバイト募集の張り紙を見て応募したのだが、実際は世襲制みたいな感じでアルバイトの子が卒業する時に後輩を紹介して、その子が卒業の時にまた別の子を…という感じで確保してきた人材が大半だった。 それで人が集まるというのは、働きやすいから長く働く&後輩に紹介したくなるような良い職場なんだろうなと採用時に思ったが、実際に働いてみても人の温かさが感じられる良い職場だった。 大学入学と同時に上京してきた私にとって、第二の故郷のような気持ちにさせてくれる場所で、社会人になった今でもたまにご飯を食べに行っている。

お店に入ったら、大将の娘さんが出迎えてくれた。 今日は予約が多いから臨時のお手伝いに来ていたそうで、タイミングが良い。 娘さんの娘さん(大将の孫)の写真を見せてもらったのだが、私たちが働いていた頃はハイハイしていた赤ちゃんだったのに、軽く化粧をした可愛い中学生になっていて、月日が流れる早さに慄いた。

お通しはかぼちゃの煮物。 フィルター無しにも関わらずこの色味。見た目通りに味はしみしみで美味しい。

あん肝と白子ポン酢。 あん肝は我々が注文していたのに気付いておらず、サービスのつもりで白子ポン酢にちょっと添えてくれていたみたい。 この後別途注文分のあん肝が来た笑。 あん肝は箸で持つとホロリと崩れてしまいそうなほど柔らかく、臭みもない。 ねっとりとしてコクがあるがくどさは無くて、ポン酢の爽やかな香りととても相性が良い。 白子ポン酢もとろっとろで海の幸の美味しいとこ全部詰め込んだ味がする。

刺し盛。どれも美味しかったのだが、特に気に入ったのはイカ。 噛み応えがあって噛むほどイカの旨味が感じられる。

肉じゃが。寒い時期の煮物って本当に心に沁みる。 煮込んで崩れてしまったジャガイモも良いが、しっかり形を保っているジャガイモを口に入れて、お堅いかと思っていたジャガイモの柔らかさと出汁の風味を味わうのも良い。 関東は肉じゃがに豚肉を使うのか!と驚いていたら、友人に関西は何を使うの?と聞かれ、牛肉だと答えたら今度は友人が驚いた。 ちなみに友人の家では豚より鶏率が高かったらしい。みんな違ってみんな良い。 肉じゃが、実家にいた頃はよく食べていたが、一人暮らしを初めてから滅多に作らなくなってしまった。 今度久々に作ってみようかな。

蟹クリームコロッケ。 他の卓のお客さんが注文しているのを聞いてどうにも食べたくなってしまった。 衣が薄いのに固くしっかりと揚げられていて、思い切り歯を立てるとまろやかなクリームが飛び出してくる。

半分以上食べてしまってから慌てて写真にとったアスパラのおひたし。 これならいっそ写真無しの方がよかったかもしれない。 塩気が足りなければどうぞとお店の方が醤油も出してくれたが、マヨネーズを少しつけるだけで十分美味しい。

久々に訪れたが相変わらず大将も元気そうで、お店にも活気があってとても楽しい一時だった。 一緒にいったアルバイト仲間の友人はまだ幼い子供を持つ一児の母なので、早めに解散しないとな~なんて思っていたのに、気付けば23時過ぎ。 頻繁に訪れるのは難しいけれど、これからもちょくちょく第二の実家に帰っていこうと思う。

ご馳走様でした!

アレルギー検査と採血失敗の話

最近あまりに鼻詰まりが酷いので、近所で評判の耳鼻咽喉科で受診する事に。 WEBで受付をしてくれるのだが、時間を指定して予約が出来る訳ではない。 あくまで窓口まで行かなくても受付が可能というシステムなので、案内は受付順にされる。

仕事終わりに行くつもりだったのだが、午前中にこのWEB予約のサイトを覗いてみるとなんと150分待ち!!ディズニーかよ! これはかなり前もって受付しておかないと駄目だな…と思い、訪問予定時間の2時間半前にWEB受付を済ませる。 結果、見事に読みが当たり10分程の待ち時間で診察していただけた。 時間指定で予約しても30分以上待つ病院もあるので、待ち時間が分かるこのシステムの方が自分にはありがたい。

先生はてきぱきしていて親しみやすい方だった。これは人気があるのも頷ける。 人生でインフルに罹った事も無いし、コロナの検査も全て唾液だったので、生まれて初めて鼻に色々と突っ込まれた。 心の準備をする間もなく「はい入れますからね~」と言いながらの作業だったので、えっと戸惑っている間に終わってしまったが、しばらく放心してしまった。 これは子供は泣くだろうな……

かなりアレルギーの症状が出ている上に、右の鼻腔側に左右を隔てる軟骨が曲がっている為に右が詰まりやすくなっているんだそう。 アレルギーの症状を抑える薬を処方していただき、希望があればアレルギーの検査もしますよと言われたのでお願いする事に。

診察室とは別の部屋に通されて、まずは何か薬?を吸入する。 その後、ベテランぽい看護師さんに採血をしてもらった……のだが、ここでちょっとした事件が。

生まれてこの方、採血に失敗された事は無かったのだが、何と1度目の針では採血できず。 素人から見たら適当に刺しても血管に刺さりそうなものなのに、まじで1滴も管を通らない。これをさらっとこなしている看護師さん達はすごい。 看護師さんは申し訳なさそうに何度も謝って下さり、大丈夫ですよ~と応えながら部屋の光の関係で腕が見にくそうだったので、位置を変わってみたりなどした。 そして2度目の採血。血が管を通っていったので安心していたら、まさかの流血。 針を刺したところから血が溢れてきている。完全にパニックになる看護師さん。 大した量では無かったと思うけど、肘の内側が血だまりになるくらいには溢れていたので、駄目な人はクラッとするかもしれない。

針を抜いて止血し、ごめんなさいbotと化してしまった看護師さんを宥め励まし、3度目の挑戦。 今までの2回はひじの内側辺りに刺していたのだが、今度は手首の骨が出ている辺りでやってみる事に。 この辺りはひじ付近より痛くなっちゃいます、ごめんなさいとまた謝られたが痛みには強い方なのでお気になさらずと答えた。実際大差無かった。 3度目の正直で、ようやく採血終了。看護師さんは200回くらい謝っていたが、看護師の友達が採血は何年経っても失敗すると言っていたし、高松に一緒に行った友達もつい先日採血で4度も針を刺し直されたらしい。 自分では出来ない事をしていただいているのだから、焦りながらもちゃんと採血してくれてありがとうでしかない。私ならパニックになりすぎて10回くらい刺してたかも。

そんなこんなでアレルギー検査をお願いしたので、1週間後に出る予定の結果が楽しみだ。 涙は出ないので花粉ではないと踏んでいるが、はたして。

日本酒〈百光 別誂〉を飲ませていただいた

百光という日本酒をご存じだろうか。 いつ頃からか、ネットの広告でよく見かけるようになり、普段は広告なんて見ないものの 日本酒好きとしては見逃すわけにもいかずに広告をクリックした。 何やらものすごい上等の日本酒らしいが、抽選販売の上お値段が全く可愛くない。 四合瓶でこのお値段は庶民には手が出せぬ……と気になりつつも飲む機会は無いのだろうと諦めていた。

しかし生きていれば何が起こるか分からない。 先日恥ずかしながらフィッシング詐欺に引っかかった話をしたが、その事をNさんにお話ししたら、なんと丁度百光を購入したから元気付けに一緒に飲もうというお誘いをいただいたのだ。 これぞ災い転じて福となす。しかも最終的に詐欺のお金は返ってきたので福しかない。

そんな訳で、いつもお世話になっている麹町の今よしさんに持ち込みを許可していただき、お寿司と百光という夢の共演をいただくことに。

https://tabelog.com/tokyo/A1308/A130803/13187261/

いただいたものたち。 この日は百光に完全に気を取られていて、すっかり食べ物のメモを取り忘れていたので詳細が分からない…どれも美味しかったが、いくらとウニの一口ご飯がとんでもなく美味しかった事はよく覚えている。 あと焼き魚も美味しかった。幽庵焼きっぽい感じで味がついているタイプの焼き魚だった気がする。

そしておまちかねの百光。見た目はワインのよう。 おおお……あの洗練されたおしゃれなサイトで見たのと同じやつ……と感動。 開栓を促されたが、万が一にもこぼしたりしたら腹を切らねばならないので、大将さんにお任せした。

肝心の味については、勿論美味しい。 私が好きなフルーティですっきりとした雑味の少ないタイプ。熟しきっていない白桃のような、甘いけど少し青っぽさのある香り。 ただ、あまりに綺麗で上品にまとまりすぎていて、個性は少ないように感じた。 このお酒を美味しくないと評価する人は少ないだろうが、好きの上位に入れるかというとそうでもないというか…… 醸造元は楯の川酒造。楯野川は私も大好きなお酒で、日本酒を家に常備していた頃はよく買っていた。 このブランドの成り立ちとして、 「ワインやウイスキーに比べて日本酒は安すぎる」 「蔵元と日本酒の文化を100年先も守り、未来が明るくなるように」 という想いがあるらしい。 その想いには非常に共感するし、安くて美味い酒を作ってきた楯の川さんが、高くて美味い酒を作る事自体にも強いメッセージ性が感じられた。 日本酒飲みとして、こういうお酒が支持されている状況は非常に喜ばしい。

常飲するには懐が痛いが、日本酒好きには確実に喜ばれる銘柄なので、清水の舞台から飛び降りる気持ちで抽選に応募してみようかな。

ご馳走様でした!

卜傳@銀座

私は今、2足のわらじを履いている。 士業の事務所で昼間は事務職をしながら、週に2回ほどバーでのアルバイトもしているのだ。

そのバーのアルバイトのママ(以降Mさんと呼ぶ)は美味しいものを食べるのが好きかつ私が食いしん坊なのをご存じなので、たまに「明日の朝早くなかったらご飯行かない?」とか「一杯サクッと飲みに行かない?」と声をかけて下さる。 そんな流れで先日伺ったのがこちらのお店。

https://tabelog.com/tokyo/A1301/A130103/13013421/

我々以外は見事に綺麗なお姉さまとおじさまのアフター組ばかりだったが、それも納得の店構え。 韓国料理店というと、私の中では気軽に入れる雰囲気のこじんまりしたお店だったのだが、こちらのお店はホテルのレストランですか?と聞きたくなるような煌びやかな内装で、店内も広い。 その割にお料理の値段は高すぎないので、銀座の街では重宝するだろう。

まずはナムルの盛り合わせ。 右上はなんとニンニクのナムル。翌朝の心配はあったものの、美味しかった。

チョレギサラダ。 サラダ界で私の中ではシーザーサラダに次いでお気に入り。

半熟卵のソムリエジャン添え。 これが!!めっちゃ美味しかった!!! マヨネーズっぽい白いソースと、コチュジャン的なピリ辛の味噌。 柔らかすぎず固すぎない最高の状態の卵。 とってもシンプルで味の予想も出来たのに、口に含むと期待以上の美味しさが広がる。 Mさんとも美味しい美味しいと一頻り騒いで、この後おかわりした

豚足の炙り醤油焼き。 AIに「美味しそうなお肉の写真」をリクエストしたらこれが出てくるんじゃないかと思う程、破壊力のある見た目。 こんがりと香ばしい醤油の香りが鼻をくすぐり、かぶりつけば肉汁たっぷりのプルプルお肉とカリッとした皮によるWパンチ。 豚足、苦手な方もいるらしいけど私は大好き。

チーズチヂミ。 文章でお伝え出来ないのが残念な程、焦げたチーズの得も言われぬ良い香りがテーブルに置かれた途端に充満した。 チーズ○○を語っておいて実際はチーズがあまり感じられない料理が許せないチーズ好きとしては、食べる前から花丸だった。 実際に食べてみても、これでもかというくらいチーズがとろりとたっぷり入っていて、完全にチーズが主役のチヂミで大満足。 上に載っているかつお節がまた、チーズのコクに旨味を足してくれて意外とあっさりいただけた。

チャンジャのキンパ。 昔働いていた会社の社長夫人がとてもお料理上手な韓国の方で、お手製のキンパをご馳走して下さった事があった。 私はそこで初めてキンパを食べ、その美味しさに感動しそれ以来キンパが大好きになった。 チャンジャのキンパは珍しいなと思い(チャンジャも大好き)頼んでみたが、ほんのり辛いチャンジャとご飯、ゴマ油の香る韓国のりのバランスが良く、とても美味しい。

海鮮チヂミ。 先程のチーズチヂミが美味しかったので、チヂミおかわり。 こちらのチヂミもたっぷり海老やらイカやらが入っていて、サクッとした軽い食感もあいまってパクパク食べてしまった。

丸ごとトマトジュース。 Mさんは仕事後には飲まない方なので、私もノンアルコールを…とメニューを見て、トマトジュースが好きなので頼んでみた。 トマトそのまま潰してます!という感じのドロドロした濃厚さで、トマトが赤くなると医者が青くなる、なんて言葉が浮かぶくらい美味しくて体が喜んでる!と思えるジュースだった。

振り返ってみると、深夜の24時過ぎにどれだけ食べるんだよと自分たちの食欲にびっくりしてしまったが、隣のテーブルの方々も鍋を頼んだりしていたので、銀座ではこれが平常運転なのかもしれない。

ご馳走様でした!

たん清@秋葉原

先日、前の職場でお世話になっていたNさんにちょっとした頼まれ事を任された。 完了報告をしたところ、お礼にという事でカツオの藁焼きを食べにお連れいただく約束をしたのだが、その約束の日の前に「こないだのお礼に焼肉でも食べない?」と急遽お誘いを頂いた。 あれ?カツオのお約束してたよな……?とは思ったものの、美味しい食事を食べる機会を逃す選択肢を取るはずもなく、是非ご一緒します!!と二つ返事で了承。 その際いくつか候補を挙げていただいたのだが、最初に挙げていただいたこちらのお店へ。

https://www.tankiyo.com/

人気店らしく、金曜の当日に電話をしたのでダメ元だったのだが、奇跡的に予約が取れた。 実際に訪れてみたら開店直後から満席だったので、急なキャンセルが出たところに滑り込みで入れたのかもしれない。僥倖。

まずはナムルの盛り合わせ。 よくナムルやビビンバに入っている茶色いやつは何だろう、という話になったのだが、調べてみたらこれはゼンマイであるらしい。 たまにワラビが使われる事もあるとか。

続いて上タン塩。 この美しい大輪の華のような盛り付けよ…… ダイヤモンドカットをするお店もあったりと、タンは他の部位に比べて盛り付けが華やかな気がする。

焼いたタン。自分の舌を見てもこんなに脂が乗っているような気がしないんだけど、牛と人間の舌って全然違うのかな。 昔はハラミやカルビが大好きだったし今でも好きだけど、今一番好きな部位を聞かれたらタンと答えるかも。 焼くとジューシーで脂と肉の旨味が感じられて、独特の歯応えがあって美味しいし、煮込むとあの歯応えはどこにいった!?と驚くほどホロホロになって美味しい。

ホタテ。私は貝はあまり好まないが、ホタテに関しては焼いても生でも大好きだ。 冷凍されたまま出てくるのでカチンコチンのキャンディみたいだったが、網で焼いて食べると柔らかくて甘みの強い、とっても美味しいホタテだった。 肉だけならず海の幸も美味しいなんて。

味噌タン。 私は関西の出身だが濃い味が大好きなので、この味噌タンは好みのど真ん中だった。 美味しいもの同士を合わせると、美味しさは足し算ではなく掛け算になる。

多分上ロース?かな? 適度にサシが入っていて美味しい。 普段は日本酒を飲む事もあって魚を食べる事が多いが、肉を久々に食べると有無を言わさぬ美味しさの拳で殴られたような気持ちになる。

炙りサーロイン。 赤坂の天壇さんでいただいたような、薄いお肉を炙って一口で食べちゃうタイプ。天壇さんのはロースだったけど。 こういう脂が多めのお肉は一口食べて、あ~もうちょっと食べたいな、くらいでおさめておくのが一番美味しくて満足感がある。 なんだかんだ、私はまだヒレよりサーロイン派だ。

取り分けた後なので私の貧相な盛り付けの写真になってしまったが、締めの冷麺も美味しかった。 焼肉屋の冷麺はあらゆる麺の中でも三指に入るほど好き。 このしらたきを固くしたような、独特のコリコリとしたコシのある麺と爽やかな酸味の中にほんのり甘みのある汁。 焼肉の後でもいくらでも食べられてしまう。

焼酎には詳しくないが、四ツ谷のれば屋さんで飲んでいらい芋焼酎のフラミンゴオレンジの大ファンだ。 中々見かけないので思わず頼んでしまったが、ロックなのに表面張力ギリギリくらいなみなみと注がれた。 繰り返し言うが、注文はロックである。

写真にはとっていないが、トマトサワーもびっくりするくらい美味しかった。

学生の頃、特に高校生の頃は牛角の食べ放題に非常にお世話になっていた。 牛角には久しく行っていないし、ご飯何にしようか?と相談する時の選択肢に焼肉が上る確率も随分と下がってしまったが、美味しい肉をその場で焼いて食べる、というシンプルだが行程も含めて楽しめる焼肉ってやっぱりいいな~と思う。

ご馳走様でした!