呑んべんだらり

三度の飯と酒が好き

鮨ishijima 新富店

先日ランチで訪れたこちらのお店。

めっちゃ美味しかったので今度は夜伺ってみる事に。
伺った日はものすごい大雨&雷で、かつ陽性者が増えている事もあってか入店して1時間半くらいは貸し切り状態に。お店の方には申し訳ないが、なんとも贅沢な時間を過ごさせていただいた。

七賢 風凛美山

お寿司はお茶で頂く主義だが、夜はつまみがあるので日本酒を注文。
お水もボトルでいただけてありがたい。

生しらす

しらすだのちりめんじゃこだのいかなごだの、小さいお魚ってこんなに小さいのに美味しいから不思議だ。
可愛らしい紫ピンクのお花は花穂紫蘇というらしい。
しらすと一緒に食べるとそんなに主張しないが、これだけ口に含むとふんわり紫蘇の香りが広がる。

穴子

う巻ならぬ穴子巻。めっちゃ美味しい。恵方巻みたいに1本かぶりつきたい。

こち

夏のお魚といえばのこち。歯ごたえがあって美味しい。

ゴマサバ

鯖が嫌いな人類なんていません!
〆鯖が好きだけど普通の刺身も好き。焼いたのも煮たのも全部好き。
本当はゴマサバの前にアオリイカの握りがあったけど、写真を撮り忘れていた。

カツオ

漬けにしてあるカツオ。もっちりした身に醤油が馴染んで美味しい。

シマエビ

シマエビに雲丹とワサビが乗っている超贅沢なつまみ。
シマエビは口の中でとろけるし、雲丹は甘くて濃厚だしで、口の中が幸福の渋滞だった。
子供の頃、甘エビをつまみ食いしてたら家族全員分の半分くらいを食べちゃって母にこっぴどく叱られたくらい、生の海老が好き。

中トロ

美味しんぼかなにかで、肉の脂は融点が高いけど魚の脂は融点が低いから口の中でとけるって言ってたけど、本当にそう。
固形なんだけどとける。なのにくどくない。昔はトロを捨てていたなんて信じられない。タイムスリップして全部食べたい。

いわし巻

いわしときゅうりを海苔で巻いたつまみ。
いわしの旨味ときゅうりのさっぱり感が絶妙。食感も楽しい。
写真だと伝わりづらいかもしてないけど、いわしの身の一部にオパールのような光沢があって見た目にも美しい一品。

鱧の茶碗蒸し

これ、本日の優勝作品。
寿司じゃないんかい!!と突っ込まれそうだけど、寿司を差し置いてもこの子にトロフィーを進呈せざるをえない美味しさだった……
すが全く入っていない美しい鱧入り茶碗蒸しに、鱧の出汁で作った餡、とどめに鱧の身がちょこんと乗って、まさに鱧づくし。
鱧って淡白な魚なイメージだったけど、これを食べたら印象は180度変わった。人生で一番美味しい茶碗蒸しだった。

新子

夏と言えばのネタ第二弾。
もっと早い時期のものより大きくて身も厚く、美味しい。
小さい新子を5枚くらい使って握るのは贅沢だけど、江戸っ子ではないのでこれくらいの方がありがたいし好き。

茗荷の天ぷらとトウモロコシのかき揚

お寿司屋さんで天ぷら、何気に珍しい気がする。
実は茗荷は苦手なのだけど、一人なので誰かにあげるわけにも行かず食べてみる。
……美味しいやん!?
生だと苦手だけど、天ぷらにすると独特の香りが和らいで美味しい。
そういえば大葉も苦手だけど天ぷらなら食べられるんだった。天ぷらってすごい。
トウモロコシのかき揚げは言わずもがな最高。一粒一粒が主役級に甘くて濃い。

真子鰈

白身魚だけどシャリに負けない旨味と食感。美味しい。

水蛸

タコは茹でたのも美味しいけど刺身の方が好き。
西洋では忌避されるらしいけど、タコを美味しく食べられる国に生まれてよかった。

しまあじ

これも夏の魚。あじって安価で美味しい魚のイメージがあるけど、しまあじは高級魚らしい。
口の中にしばらく余韻が残るくらい、味にインパクトがある。

漬けまぐろ

みんな大好き漬けまぐろ。子供の頃に死ぬほど食べたので、最近は自ら食べる機会は減ってしまったけど、やっぱり美味しい。

雲丹

神がかり的なビジュアルの良さを誇る雲丹。
嫌な香りが全くなく、磯の香りと甘味が口いっぱいに広がって、飲み込むのがもったいないくらいだった。

たまご

こちらのたまごは芝海老と鱧のすり身が入っているそう。
カステラに近い、甘い玉子焼き。
たまご、お寿司屋さんによって個性が出るから面白い。

穴子

握りの締めは穴子。こちらの穴子、以前伺ったランチでもおかわりしたくらい美味しい。
ふっくら柔らかい穴子の身にツメがよく絡んで至高の一時が味わえる。
かなりネタが柔らかくほろほろと崩れてしまうので、食べる時に注意が必要。

お味噌汁

海老の御頭が入った味噌汁。海老の出汁がすごく効いていて、これでラーメンとか作ったら美味しそう。

水菓子

富良野メロン。完熟でジューシーでめっちゃ甘い。
またしても美味しんぼの話になるが、菓子対決の回で山岡さんも海原雄山もどちらも柿を使っていたのを思い出した。
今は砂糖を使って簡単に「甘味」を得る事が出来るが、昔は庶民が甘いものへの欲求を満たせるのは果物だった、ゆえに菓子のルーツは果物にある、という話。
私は物心ついた頃から砂糖の使われたお菓子を気軽に食べられる環境にあったし、「果物」は「果物」であって菓子とは別だと思っていたから、この話はすごく印象に残っている。
この美味しいメロンで私の甘いもの欲は大いに満たされ、確かにこれは「菓子」なのだと実感させられた。

ランチで伺った時と同じ板前さん2人とホールのお姉さんに接客していただいたが、皆さん朗らかで気持ちの良い接客をして下さるので、一人でもすごく心地の良い時間を過ごさせていただいた。
ランチの1650円10貫セットは確かにものすごいお得だけれど、こちらは昼にせよ夜にせよ、コースを予約してゆっくり過ごしたいお店。
ご馳走様でした!