呑んべんだらり

三度の飯と酒が好き

賛否両論@恵比寿

日頃からお世話になっている新橋のふるさとさんからお声掛けいただき、恵比寿にある賛否両論にお伺いしてきました。
ふるさとさんについてはこちらの記事をご参照下さい。

最初LINEで「この日空いてる?」と聞かれ、その日は友人の家に遊びに行く予定があったのでその旨を伝えつつも、何かお店でイベントとかやるんですか?と聞いてみた。すると、なんと賛否両論に行くという魅力的すぎるお誘いだったので、友人に「遊びに行くの遅くなる!!!」と速攻で連絡し予定を無理やり調整した笑。
有名店、高級店の類はめっきり縁の無い私だが、賛否両論はずっと気になってたお店なのだ。
というのも、今年のバレンタインの催事で賛否両論のブースを見かけ、すごい名前のお店だな…と印象に残たので、家に帰って検索してみたのだ。どうやら和食の有名店らしいと分かり、行ってみたいが予約が取りにくいしらしいし一人で行く感じのお店でも無さそう……と尻込みしていた。
そんなお店に行けるとあっちゃあ何が何でも行かねばなるまいて。

メンバーはふるさとさんの大将と従業員のお姉さん方2人、賛否両論の予約を取っていただいた常連の方、もう一人ふるさとさんの常連の方(私も顔見知り)、私の6人。
恵比寿なんで10年ぶりくらい。前に行ったのはウェスティンホテルのスイーツビュッフェに行った時だったかな。懐かしい。

恵比寿の街頭、ビールの形で可愛い

6人でぞろぞろと恵比寿の町を練り歩き、駅から少し離れたお店へ。

店構え、かっこよすぎ

店に到着した時点でテンション最高潮。
1階はカウンターとテーブルもあったのかな?我々は2階の半個室のようなお席へ通していただいた。
BGMなども流れておらず、しんとした空気。何となく我々もそわそわw

テーブルセットからして素敵

最初は各々ビールやハイボールで乾杯し、お待ちかねの料理スタート。
ちなみに今回頂いたのは9,500円のお料理コース、飲み物は別。
もう1つ7,500円のコースがある模様。

先付、ホタルイカと春雨のとんぶり和え

しょっぱなから大好物のホタルイカちゃん登場にスタンディングオベーション。ふきと大根おろしお酢ジュレがかかっていてシンプルなのにめちゃくちゃ美味しい。この画像だと見えないが、後ろに春雨のとんぶり和えがあってこちらもさっぱりしていて美味しかった。
今日の大勝利を既に確信。

筍のフライ、白魚とわかめのかき揚

次は揚げ物。和食のコースだと揚げ物が後半に出る事が多いが、お腹に余裕がある前半に出してくれるのはありがたい。
筍のフライは初めて食べたけど、サックサクの衣に包まれた筍美味しすぎた。画像には映ってないが、別添えの木の芽入りマヨネーズをつけて食べると口の中にぶわっと良い香りが広がって、素材の良さを引き立てる料理ってこういうものを指すのだなと実感。
かき揚げはお塩で頂いたがこちらも勿論めっちゃくちゃ美味しい。山の幸と海の幸をそれぞれ別の揚げ物で頂くという贅沢を堪能。

八寸

上から時計周りに鴨ロースの地からし添え、たこの柔らか煮、しんじょ、白ミル貝のお浸し、トマトの何か。
見た目からして美しすぎる。こうやって美味しいものを少しずつ頂くのが楽しいし、お腹にも優しい。
全部美味しかったけど、たこにかかっているにんじん味噌が食べたことのない風味で新鮮だった。

まぐろ、水だこ、白身魚のお刺身

白身のお魚なんだったかな……メモしないと忘れちゃうな。
これ、一見すると普通のお刺身盛り合わせなんだけど、実は……

伏兵

ころんと可愛らしい一口サイズのシャリが隠れている!!!!!
なんという粋な演出。どの刺身でお供するか迷ったけど、まぐろで即席お寿司を頂いた。
そしてこのお刺身で驚いたのはこの隠しシャリだけではない。

醤油と筍醤油

お刺身が運ばれる前に供された2つの醤油。
左は一般的な醤油だけど、右は筍醤油という聞き慣れないもの。見た目は肝醤油っぽい感じ。
今回お店の予約を取っていただいた方が「この筍醤油だけで酒のアテになる」というので、少しだけお箸に取って口に含んでみると……
悪魔的に美味い!!!!!!
思わずカイジになってしまうくらい美味しい……なにこれ……あまりの美味しさにざわつく一同……
なんだろ、ポルチーニ茸みたいなちょっと香ばしい良い香りの後に、筍の旨味がギュっと凝縮された風味がバーッと広がる感じ。これだけで売ってたら絶対買う。
常連さんが「筍醤油はお代わり出来るよ」と教えてくれたので、全員お代わりしたw個人的にこの日のMVPだった。

大山どりの酒蒸し

このお椀もすごかった。味付けは多分とってもシンプルなんだけど、体の芯までじんわりと旨味が沁みとおっていく。鶏肉って豚や牛と違って安いやつでもそこそこ十分美味しいお肉だと思うんだけど、これはレベルが違った。今まで食べてたお肉は何だったんだ!?と衝撃を受けた。
火の入れ方とかの問題なのか、まったく肉の繊維っぽさが無くて、ただただ柔らかくてしっとりプルプル。ブラボー!!

桜ますの桜葉焼き

運ばれてきた瞬間からめっちゃくちゃ良い香り。その正体は桜の葉。
桜の葉って桜餅くらいでしか食べる機会が無いけれど、これが桜ますのほどよく脂の乗ったジューシーさと良く合うんだわ。
付け合わせのアスパラも、瑞々しくて美味しかった~。

スナップえんどうと帆立の茶碗蒸し

表面が真っ白なのは、玉ねぎのすり流しがかかっているから。
このすり流しが美味しかった…玉ねぎの辛さがまったくなくて、甘味だけがふわふわの食感の中に詰まっててどんぶりで飲みたいくらいだった。
中に隠れている茶碗蒸しももちろん美味しくて、トロトロで優しいお味。茶碗蒸しはもともと大好きなんだけど、人生で一番美味しい茶碗蒸しだった。

桜エビとわさび菜の土鍋ご飯、香の物、お味噌汁

最後はご飯もの。桜エビの炊き込みご飯は土鍋で供される。

どーん

ご飯はもちろん、香の物もお味噌汁もめちゃくちゃ美味しい。
味噌汁、具は油揚げだけだったんだけどびっくりするくらい美味しかった。出汁が違うとこうまで美味しくなっちゃうのか…和食って奥が深いぜ…と感服。
ご飯は店員さんがよそって下さるのだけど、6人分よそってもかなりお鍋に残っていて、温かい内に食べたい気持ちは満々だったのだが、デザートが控えているのでお持ち帰りで包んでいただく事に。

デザートメニュー

普通さ、ここから1品選ぶと思うじゃん。それがね、このお店なんと全部選べるんです!!!!!

壮観のデザート百景

きな粉アイスはきな粉食べてるのか!?と思うほど濃厚で、いちご羊羹はめっちゃいちごやん!羊羹なのに!と脳がバグり、大葉のシャーベットはとても爽やかで口直しに最高で、焼き最中はパリパリさくさくの皮にあんこがたっぷり入ってて。
どれも美味しかったけど、特にプリンと杏仁豆腐が最高だった!!
杏仁豆腐、上に白ワインのジュレがかかっていて、そのさっぱりした味と濃厚な杏仁豆腐の相性がめちゃ良かった。

いや~この満足感で9,500円は破格。和食って味付けがシンプルだからこそ誤魔化しが効かないと思うんだけど、一つ一つのお料理が丁寧に作られていて、良く知っている食材でもこんな美味しくなるのか!という感動が沢山あった。

お酒も色々と頂いたのだが、瓶の写真は同行者のお顔が映っているので割愛。
龍勢七本槍、飛露喜、遊穂、山川光男、北島を頂いた。
そもそもこの6人が日本酒に力を入れているお店の方とその客なので、当たり前のように色んな日本酒が飲めて楽しかったな。

選べるおちょこ

この日添い遂げたおちょこ

おちょこが選べるサービスも嬉しかった。
お酒が変わる度に新しいおちょこを選ばせて下さったのだけど、金魚ちゃんが可愛すぎて最初から最後まで相棒に。

お料理も店員さんのサービスもお店の内装や雰囲気まで、全てが素晴らしいお店でした。賛否両論どころか賛辞しかない。
次に来訪出来る日を励みに生きよう。