呑んべんだらり

三度の飯と酒が好き

鮨せいざん@中野

お寿司を食べたい!と思った時に人が都内で思いつく場所はどこだろうか。
豊洲や築地などの市場を始め、銀座や麻布などの高級路線など人によって様々な場所を思い浮かべるだろうが、そこで「中野」を思いつく人はごく少数ではないだろうか。

私とて中野を愛する一員ではあるものの、少し前までは中野で美味しい寿司を食べようなどとは思ってもみなかった。
しかしある日、買い物帰りに通った道で何やら本格的なお寿司屋さんらしき構えのお店を発見。

https://tabelog.com/tokyo/A1319/A131902/13239058/


何だここは……と帰宅して即検索。2019年にオープンした四文屋グループのお店らしい。
どのサイトを見ても評判が良いのでこれはいつか行ってみなければ!とずっと気になっており、先日ようやく念願叶って訪問出来た。

うちの会社は昼休みの時間は自由なので、一番混むであろう時間から少しずらして13時20分頃に訪問。
オープンから数年経つのに新店かと思うような明るく美しい内装。
手前と奥にL字のカウンターが1つずつあって、大体それぞれ7人くらいしか座れないかな。
私と同時に入った外国の男性がいたのだけれど、我々が入ってちょうど満席。人気の程が伺えて期待が高まる。

先付けは湯葉。出汁醤油がかかっていて、つるりといただける。
大豆の濃い味がして美味しい!
ランチでこういう先付けを出していただけるとは思わず、この時点で会社に戻りたくなくなっていた。

ホタテと鯛の昆布締め。
私は生の貝をあまり好まないが、ホタテは別。この、歯で身がすっと切れるのにぷりぷりな食感がたまらない。
鯛の昆布締めもしっかり昆布が効いていて美味しい。

アジと紋甲イカ
紋甲イカは歯応えが結構あって、噛むとどんどん甘みが増して美味しい。
アジは脂が乗っていて、酢飯に負けないパンチがある。

水ダコの土佐酢ジュレがけ。
これ!!!この日一番印象に残った一品。
寿司じゃないんかいと突っ込まれそうだけど、ランチだから握りとお椀だけかな~と思ってたところにこういうお料理を出されると、どうしてもときめいてしまうのだ。
土佐酢は甘みと酸味のバランスが絶妙で、まさに夏にぴったりの爽やかな味わい。
同じカウンターの人たちもこれは美味しい!と口々に言っていた。

しまあじとボイルえび。
ランチでしまあじをいただいてしまって良いんですか!?とびっくり。脂と旨味がたっぷり感じられて美味しい。
エビはブラックタイガーらしいが、程よい茹で加減で食べ応えがありつつエビの香りと旨味も楽しめて十分美味しい。

赤身の漬けと中トロ。
漬けには柚子の皮がほんの少しかかっていて、爽やかな香り。
中トロは言わずもがな美味しい。全然くどくない脂が口の中で溶けていき、至福の時間。

いくらととびっことご飯。
3口サイズくらいの小さないくらご飯。最高すぎるって……
いくらの下にはとびっこも隠れており、異なるプチプチ食感が楽しめる。
職場に戻って「昼からいくら食べちゃいました!」と触れ回りたいくらい美味しかった。

しじみのお椀。
あおさのお味噌汁大好き。めっちゃしじみの出汁が効いていて、二日酔いとか一発で治りそうだった。

締めのたまご。かなり甘めの味付けで優しい味。
こちらはガリも結構甘めですごく美味しかった。ガリが美味しくてめっちゃおかわりしてしまい、「あまりに美味しくて食べすぎちゃいました」と職人さんに言い訳したら、うちはお子さんも結構いらっしゃるので甘めの味付けにしてるんですよ~と教えてくれた。
子供の頃からこんな良いお寿司を食べられるなんて、グルメなご両親に感謝しないと駄目だよと見知らぬ子供たちにくだを巻いた。

同じタイミングで入店した外国の方がお隣だったのだけど、そのまたお隣の老夫婦含め4人でお話ししながらお食事させていただき、お寿司だけでなく会話も楽しい食事の時間となった。
給仕の方のサービスも良くて、人気があるのも納得。
この内容で1,800円は破格すぎるのでまた絶対再訪する。

ご馳走様でした!