呑んべんだらり

三度の飯と酒が好き

仕事の合間に食べたものたち①

今の仕事ではお使いで外出する事がよくある。
外出先も様々で、仕事以外の時間では訪れる機会が無かったような街がほとんどだ。
隣の席の方が色んな場所の美味しいものに詳しく、社内で共有しているスケジュールを見て「〇〇に行くならここのこれは美味いよ!」と教えてくれたりするので、用事を済ませた後に教えてもらったお店や自分で調べたお店なんかにちょこっと寄り道したりしている。そんなまとめ。

金時の豆大福と赤飯稲荷、どらバターサンド

その日、私は精神的にクタクタだった。
電車に7年ほど愛用している日傘を置き忘れ、しょんぼりしながら目的地の江戸川区役所へ向かうと昼休みの真っ最中。
もちろん昼休みは大事だしきっちり60分取ってほしいところだが、交代制とかじゃないんだ……と衝撃。
区役所内に充満するお弁当の匂いに困惑しつつ会社に連絡すると、しょうがないからこのタイミングで私もお昼休みを取って下さいと言われる。

なんか今日は上手く行かない日だな~なんて思いながら、区役所までの道中に通ってきた商店街で何か食べようかと考えていたら、ふと江戸川区役所の近くに豆大福が美味しい和菓子屋さんがあると教えてもらっていた事を思い出す。

https://tabelog.com/tokyo/A1312/A131204/13089164/


Googleマップで見てみると、本当にすぐそこ。午後になると売り切れている事もあると聞いており、時刻は12時20分。
慌ててお店へ向かうと先客が数組おり、豆大福はなんと残り1個。
誰も買うな誰も買うな……!!と願いながら待っていたが、先客は既に注文を済ませたお会計待ちだったらしく、無事最後の1つを手に入れられた。
待っている間に美味しそうで目に入ったどらバターサンドと赤飯稲荷も購入。

比較対象が無いので分かりにくいかもしれないが、結構大きい。
私の握りこぶしより一回り小さいくらい。表にごろごろ豆が出ているタイプではない。
食べてみると、豆大福というより塩大福。思ったより塩気が効いているので好みは分かれるかもしれないが、私はとっても好みだった。
優しい甘さの餡子がまた美味い。大きいけれどあっと言う間に平らげてしまったし、何ならもう一つ食べたかった。

そして赤飯稲荷。購入後に口コミを見ていたら、こちらをおススメしている方が多くて、知らずに人気商品を買っていた自分の嗅覚を褒めてあげたい。
お稲荷さんの中身が赤飯というのは初めて食べたが、これがまあ美味しいんだ。
甘く煮付けたお稲荷さんにもっちもちの赤飯。赤飯の塩加減が甘いお稲荷さんと良い対比になっている。
赤飯て好きだけどあまり食べる機会は無い食べ物トップ3には入るのだが、こうやって気軽にお稲荷さんとして食べられるのは嬉しい。
ちなみにこのお稲荷さんもかなり大きい。お稲荷さんなんて下手したら一口で食べてしまう私だが、これは流石に5口くらいかかった。

最後にどらバターサンド。
あんバターが大好きなのでこれも絶対好きだと食べる前から確信。
普通のどら焼きのように餡子を2枚の皮で挟んであるタイプではなく、一枚の皮でくるんと包んでいるワッフルタイプ。
サイズは控えめだが餡子とバターはたっぷり挟んであり、暴力的なまでに美味しい。しかも餡子の上には柚子皮入りの岩塩までかかっているという、和菓子界における甘じょっぱいの極致とも言えるお菓子。
柚子はシャーベットみたいに前面に出ているものは苦手だが、このような香りづけ程度の量であれば爽やかで好きになってきた。
図らずも3つとも甘じょっぱい系のお菓子だったので、まったく飽きずにぺろっと完食。

食べ終わる頃にはすっかりしょぼくれた気持ちも払拭されて、この日の天気のような晴れやかな気分になっていた。
我ながら単純だと思うが、美味しい和菓子には日常に寄り添ってくれる優しい甘さがある。年を取ってよりそう感じるのかもしれない。
洋菓子ももちろん大好きだが、こちらは脳天に直接快楽をぶち込まれるような刺激物なので、日常的に摂取すると人間をダメにしてしまうパワーキャラなのだ。
(最近、銀座ウエストのお菓子を職場で頂いたのだが、塩クッキーを食べた時にこれは法律で取り締まられていない麻薬だと思った)
和菓子は日常、洋菓子は非日常。
そうやって上手く使い分けながら、これからも美味しいものを食べていきたい。

ちなみに電車に置き忘れた日傘は無事終点の駅で見つかった。
結果的にプラマイプラスの一日。

ガトーフェスタハラダのデロワ・ミルク

仕事で東京駅に出た際、駅の中に色んなお店が新しく出来ているのを見て、少し探検して帰ることに。
大丸のねんりん家で極上のたべごろ(消費期限当日の限定商品)を買うことは決定していたが、他にも何か無いかとウロウロしていたらグランスタにガトーフェスタハラダを発見。

https://tabelog.com/tokyo/A1302/A130201/13249429/


ラスクがバラ売りされていて、しかもイートインスペースまである。
どんなものがあるのかとメニューを見てみると、なんとソフトクリームがあるじゃないか!ソフトクリームに最近ハマっている私はこちらでソフトクリームを食べる事に。

ラスクが1枚添えられているだけで気持ちが急上昇。
見えないが、底の方にも砕いたラスクが敷いてあって、2度嬉しい。
肝心のソフトクリームは期待以上の美味しさ、ミルキーをアイスクリームにしたかのような、練乳っぽさのある濃厚なタイプ。
ソフトクリームのお店じゃないのにこのクオリティとは恐れ入る。
お土産にグーテ・デ・ロワのホワイトも購入して、大満足でお店を後にした。
結局ガトーフェスタハラダとねんりん家という定番のお店でしか買い物をしなかったが、変わらない美味しさをしみじみ楽しませてもらえた。

寿堂のたい焼き

田町に出た際に寄ったお店。
めぼしいお店が無いので寄り道せず帰ろうかな~なんて思っていたら、一丁焼きのたい焼き屋さんを発見。

https://tabelog.com/tokyo/A1314/A131402/13046973/

用事のある場所からも近かったので寄ってみることに。
めちゃくちゃ小さいお店で、ビルとビルの間に本当にたい焼きを売るスペースだけが挟まっている感じ。
店主さんがショーケースの向こうに座ってらしたので最初発見出来ず、えっまさかお休み…?でもたい焼きはショーケースにあるし…と思って近づくと、ケースの向こうにちょこんと座っているおじいさんが。
私と目が合うとすっと立ち上がって「いらっしゃい!」と元気よく迎えて下さった。
「おいくつ包みましょ?」と聞かれ、1尾だけのつもりだったのについつい「2尾下さい!」と答えてしまう。
こちらの店主さんが何というか、本当に購入の際のやり取りぐらいしか言葉は交わしていないのだけど、すごく愛想の良い方だった。
長年ご商売をされて培ってきたものなのかご本人の天性のものなのか、もしくはそのどちらもなのか分からないけれど、ここで買って帰ろうかなと思いたくなるような、不思議な魅力がある。

皮はパリッとしているが中はもちもちしていてしっかり目の食感。
薄皮と普通の中間くらいかな?餡子もたっぷり入っていて美味しい。
ショーケースに入っていたものだけど、ホッカホカで食べるのに最適な温度だったので、1尾は持ち帰ろうと思っていたのに駅までの道中で2尾とも平らげてしまった。
たい焼き自体を久々に食べたので、養殖ものとの違いはよく分かっていないけれど、金時さんの和菓子を頂いた時のような、日常の中にあるほっとする美味しさを堪能した。

ご馳走様でした!